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調剤薬局の決算月はいつがいい?4月決算は避けたい?

調剤薬局を開業・法人化する際、「決算月をいつにするか?」は見落とされがちですが、実は経営や業務効率に大きな影響を与えます。

本記事では、調剤薬局ならではの事情、特に「4月の調剤報酬改定」を避けたいという現場の声も踏まえて、税理士の視点からおすすめの決算月を解説します。

決算月はいつでも自由に決められる

法人設立時には、任意の月を決算月として選ぶことができます。ただし「自由に決められる」ということは、「後から変えると面倒」でもあります。

最初の決算月の設定は、業種ごとの特性に合わせて慎重に決めたいところです。

調剤薬局にありがちな決算月の悩み

4月は絶対避けたい!?

調剤薬局の世界では、2年に1度の調剤報酬改定が4月に実施されます。
制度変更に対応しながら決算業務や棚卸も…となると、現場はかなりの負担です。

実際、弊社の調剤薬局のお客様でも4月だけは避けいたいという薬剤師の先生方がほとんどです。
(弊社では3月と4月決算の調剤薬局様はいません・・)

忙しさ・制度改定・経理のしやすさで考えるなら…

おすすめは「5月~7月決算」

  • 4月の報酬改定が落ち着いたあとなので業務に余裕が出やすい

  • 決算準備に専念できる

  • 夏季は処方箋枚数も比較的落ち着く

  • 薬価改定(偶数年4月)後の状況も見えてくる

あまりおすすめしないのは…

  • 3月決算:花粉症・年度末で処方が増えるうえ、調剤報酬改定の準備で忙殺されがち

  • 4月決算:上記のとおり、制度改定のタイミングと重なり非常に大変

  • 12月、1月決算:冬季で患者も増えるうえ年末調整など事務負担も多く非常に大変

決算月は後からでも変えられる?

法人設立後でも株主総会を経て「事業年度等変更届出書」を税務署などに提出すれば変更可能です。
ただし、変更時期によっては決算期間が短くなることもあるため、実務上は税理士と相談して調整するのが安心です。

まとめ:現場にやさしい決算月を

調剤薬局のように制度改定の影響が大きい業種では、「業務が落ち着くタイミング」を決算月にするのがポイントです。

結論!おすすめは5月~7月決算
4月のバタバタが落ち着いてから、ゆとりを持って経理・納税に対応できます。

お困りの際はご相談を

当事務所では、調剤薬局に特化した税務顧問を多数担当しています。
「最初の決算月どうしよう?」というご相談も、丁寧にサポートいたします。

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