調剤薬局のレセコンとクラウド会計ソフトは同期できる?

最近ではクラウド型の会計ソフトや、外部システムとの連携機能を持ったレセコンも増えており、効率化のチャンスが広がっています。
レセコンとクラウド会計を同期すれば自動で会計もできるので便利です。
そこで、調剤薬局におけるレセコンと会計ソフトの連携について、そのメリット・デメリットや実務上のポイントをわかりやすく解説します。
目次 ▲
そもそも「レセコン」とは?
「レセコン」とは、レセプトコンピューターの略で、保険請求業務を自動化・効率化するためのソフトです。薬剤情報や調剤内容、患者情報などを記録し、月末にレセプト(診療報酬明細書)を作成して審査機関へ請求します。
薬局経営の中核システムといっても過言ではありませんが、レセコン単体では会計処理(経理)まではカバーできないのが一般的です。
会計ソフトは何をするもの?
一方の「会計ソフト」は、日々の売上・仕入・経費・給与などの記録をもとに、帳簿や試算表、決算書などを作成するためのツールです。
クラウド会計として有名なのはfreeeやマネーフォワードなどです。
経営状況を把握したり、税務申告に備えた帳簿整理を行うには、こちらの会計ソフトが必要です。
レセコンと会計ソフトを連携するメリット
売上データの自動取り込みで転記ミスを防止
毎月の調剤報酬(売上)を手入力していると、数字の誤入力や集計ミスが起こりやすくなります。連携ができれば、レセコンの売上情報を自動的に会計ソフトへ反映できるため、正確でスピーディーな経理処理が可能になります。
経理業務の効率化
売上だけでなく、薬剤の仕入れや返品、患者負担分の入金処理なども連携対象にできる場合があります。こうした自動化により、月末月初の作業時間を大幅に削減できます。
経営状況をリアルタイムで把握
レセコンのデータを活かして日々の売上を正確に会計へ反映できれば、月中でも「今月の利益」が見えるようになります。
資金繰りや納税見込みの予測も立てやすくなります。
クラウド会計とレセコンの同期での注意点
・すべてのレセコンが連携対応しているわけではない
現在使用しているレセコンや会計ソフトが連携機能を持っていない場合、そもそも自動連携ができないケースもあります。
・データ形式の違いに注意
売上の分類(調剤・OTC・介護など)や勘定科目の設定方法が合っていないと、正しい会計処理ができないことがあります。
導入時には税理士やベンダーとの連携が必要です。
・導入・運用コストも要チェック
一部の連携ツールは月額料金が発生するほか、初期設定に手間がかかることもあります。費用対効果を見極めたうえで検討することが大切です。
まとめ:連携できるなら、検討の価値あり
レセコンと会計ソフトの連携は、経理の自動化・ミス削減・スピードアップという面で非常に効果的です。
とくに、日々の入力作業を最小限に抑えたい場合や、経理担当者が不在の薬局にとっては、大きな武器になります。
ただし、実はレセコンとクラウド会計の同期はそれほどメリットが多くありません。
レセコンにおいては月間の診療収入などもでますので、そちらから月間登録するなどの工夫も可能です。
そのうえ仕訳数が圧倒的に増えますから管理側としては見づらくなるということもありますので注意が必要です。